24日19時59分=2022年=
ミステリアスなマレーシア映画「夕霧花園」
【評】★5つが最高、☆は半分
★★★☆
上越映画鑑賞会の例会上映「夕霧花園」を見に、高田世界館へ行ってきた。台湾恋愛映画の名手トム・リンが監督し、マレーシアの女優リー・シンジエと阿部寛が共演した映画である。マレーシア映画は始めて見た。残虐な場面が多かったが、映像はきれいで、キャメロン高原の茶畑は美しい。

↓予告編
第二次世界大戦でマレー半島一帯は日本軍に占領され、ユンリン(リー・シンジエ)とユンホンのマレーシア姉妹をはじめとする住民は強制収容所で毎日18時間の強制労働をさせられる。若いユンホンは慰安婦とされ、妊娠しては堕胎を繰り返す。ユンホンに栄養を付けさせようと、食べ物を盗んだユンリンは拷問され監禁される。日本が無条件降伏した日、日本軍は証拠隠滅のため、住民を坑道に閉じ込めて爆破する。外で監禁されていたユンリンは助かり、逃げ出すが、妹を見殺しにした自責の念に苛まれた。日本軍の暴挙がリアルに描かれ、日本人としてその史実を残念に思う。その隠蔽体質が今も続いているのだろうか。
強制連行されるときは目隠しをされ、逃げるときもジャングルをさまよったため、ユンリンは収容所の場所を特定できず、その後、収容所跡を探し続けるのだ。
妹ユンホンは日本庭園にあこがれていたため、ユンリンはキャメロン高原に住む庭師の中村を訪ねるが断られ、見習いとして作業を覚えることになった。中村は刺青の彫り物師でもあった(これが突飛な設定すぎる)。二人は愛を深めあっていき、ユンリンの背中に刺青を彫る。
後日、マレーシアで史上2人目の女性裁判官となったユンリンはある日、かつて愛した日本人庭師・中村が、終戦時に日本軍が埋めたとされる埋蔵金にまつわるスパイ疑惑をかけられていることを知り、潔白を証明できる証拠集めに奔走する。
ユンリンと中村の関係もミステリアスだったが、後半は山下将軍の埋蔵金と、収容所跡がどこかというミステリーっぽい展開になっていく。中村はその秘密を、ユンリンに彫った刺青と日本庭園にしるしたのだ。
映画は戦中の1940年代、戦後の50年代、80年代の3つの時間軸を行ったり来たりして描いている。集中して見ていないと、流れを見失ってしまう。
最後の方で、ゲリラ集団が住民の家を襲撃する場面があるが、歴史を知らないとまったく理解できない部分である。
俳優、スタッフも国際色豊かな映画で、阿部寛が英語のせりふを長々と語ったのも始めて見た。だが、阿部演じる「中村有朋」はいったい何者だったのだろうか。そして財宝は?
◇公式サイト
http://yuugiri-kaen.com/
今日の
最低気温19.9度、最高気温24.5度。曇り時々雨。
○…… 10月1、2日に妙高市文化ホールで「妙高演劇フェスティバル」がある。今回はタカダshow劇場と、劇団上越ガテンボーイズ、劇団空志童の舞台だ。昼の部と夜の部があり、2日間開かれる。いま、妙高文化振興事業団の窓口で整理券を配布中で、3枚もらってきた。ひさしぶりに演劇を見ようかな。
★★★☆
上越映画鑑賞会の例会上映「夕霧花園」を見に、高田世界館へ行ってきた。台湾恋愛映画の名手トム・リンが監督し、マレーシアの女優リー・シンジエと阿部寛が共演した映画である。マレーシア映画は始めて見た。残虐な場面が多かったが、映像はきれいで、キャメロン高原の茶畑は美しい。

↓予告編
第二次世界大戦でマレー半島一帯は日本軍に占領され、ユンリン(リー・シンジエ)とユンホンのマレーシア姉妹をはじめとする住民は強制収容所で毎日18時間の強制労働をさせられる。若いユンホンは慰安婦とされ、妊娠しては堕胎を繰り返す。ユンホンに栄養を付けさせようと、食べ物を盗んだユンリンは拷問され監禁される。日本が無条件降伏した日、日本軍は証拠隠滅のため、住民を坑道に閉じ込めて爆破する。外で監禁されていたユンリンは助かり、逃げ出すが、妹を見殺しにした自責の念に苛まれた。日本軍の暴挙がリアルに描かれ、日本人としてその史実を残念に思う。その隠蔽体質が今も続いているのだろうか。
強制連行されるときは目隠しをされ、逃げるときもジャングルをさまよったため、ユンリンは収容所の場所を特定できず、その後、収容所跡を探し続けるのだ。
妹ユンホンは日本庭園にあこがれていたため、ユンリンはキャメロン高原に住む庭師の中村を訪ねるが断られ、見習いとして作業を覚えることになった。中村は刺青の彫り物師でもあった(これが突飛な設定すぎる)。二人は愛を深めあっていき、ユンリンの背中に刺青を彫る。
後日、マレーシアで史上2人目の女性裁判官となったユンリンはある日、かつて愛した日本人庭師・中村が、終戦時に日本軍が埋めたとされる埋蔵金にまつわるスパイ疑惑をかけられていることを知り、潔白を証明できる証拠集めに奔走する。
ユンリンと中村の関係もミステリアスだったが、後半は山下将軍の埋蔵金と、収容所跡がどこかというミステリーっぽい展開になっていく。中村はその秘密を、ユンリンに彫った刺青と日本庭園にしるしたのだ。
映画は戦中の1940年代、戦後の50年代、80年代の3つの時間軸を行ったり来たりして描いている。集中して見ていないと、流れを見失ってしまう。
最後の方で、ゲリラ集団が住民の家を襲撃する場面があるが、歴史を知らないとまったく理解できない部分である。
俳優、スタッフも国際色豊かな映画で、阿部寛が英語のせりふを長々と語ったのも始めて見た。だが、阿部演じる「中村有朋」はいったい何者だったのだろうか。そして財宝は?
◇公式サイト
http://yuugiri-kaen.com/
今日の足跡
最低気温19.9度、最高気温24.5度。曇り時々雨。
○…… 10月1、2日に妙高市文化ホールで「妙高演劇フェスティバル」がある。今回はタカダshow劇場と、劇団上越ガテンボーイズ、劇団空志童の舞台だ。昼の部と夜の部があり、2日間開かれる。いま、妙高文化振興事業団の窓口で整理券を配布中で、3枚もらってきた。ひさしぶりに演劇を見ようかな。
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Comment
「今日の足跡」につづられたご当地の演劇ネタを読んで不意に思い出しました。「一闡提Ⅱ」という劇団があったことを。30年ほど前に上越市で活動していた気がするのですが、お心当たりはありますか。記憶ちがい、思い過ごしのたぐいかもしれませんが。
つかぬことをお尋ねしたこちらこそ、どうもすみませんでした。