塩の道を歩く
長野県小谷村のイベント、「第27回塩の道祭り」に参加した。
小谷村、白馬村、大町市の3自治体が連携し3日間にわたり、塩の道を歩くというイベントだ。塩の道は越後から信州に塩を運ぶ生命の道。越後の上杉謙信が敵である甲斐の武田信玄に塩を送った故事は有名だ。昔は塩のほか、麻などが運ばれ、明治20年ごろまで重要な役割を果たしていたという。
小谷村はその1日目。下理瀬(くだりせ)から栂池高原まで、千国街道を8キロ歩くものだ。この街道は豪雪地帯、地すべり地帯であり、険しい道が多い。当時は物資の輸送に難渋を極めたことだろう。実際に道を歩いてみて、それを実感できた。
午前6時に自宅を出発。視覚障害者のYさん、サポーターのKさんとの3人である。午前7時30分ごろに現地に到着。駐車場に車を置いて、シャトルバスでスタート地点の下理瀬に戻る。早く着いたので、やや早く出発した。
出発時の気温は5度という寒さ。1枚余計に来て、出発した。道は昨夜の雨でぬかるみ、歩きにくい。目が不自由な人にとってはかなりつらい。Kさんと交代でサポートして歩いた。途中、並んで歩けない場所もあり、苦労した。
道のりは8キロと短いが、山道なのでけっこうきつい。途中雪もかなりあった。だが、桜や水仙、水芭蕉、タンポポ、タチツボスミレなどさまざまな花が楽しませてくれた。
また、1キロおきぐらいにテントがあり、地元の人がお茶や漬物をサービスしてくれた。漬物の種類が多く、どれもおいしい。漬物文化の深さを感じられた。甘酒もおいしかった。
ほとんどお金を使うことなしに、いろいろサービスを受けることができ、恐縮してしまう。露店もいろいろ出ていて、けっこう売れていたが。それにしても、参加者は3000人。すごかった。
帰りには姫川温泉のホテル白馬荘で露天風呂と内風呂に入ってきた。ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物泉の温泉で、かけ流しのいい温泉だった。これで500円は安かった。
当初は妻も行く予定だったが、先日の旅行疲れのため断念した。腰痛の持病があるので、これだけ険しい道ではきつかっただろう。行かなくて正解だったと思う。
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