09日16時17分=2017年=
蔦屋書店高田西店で本2冊を"試し読み" 差し引き「2488円」の得

オープンしたばかりの蔦屋書店高田西店に行ってみた。お目当てはタリーズコーヒーと、本の"試し読み"。
この店は、タリーズコーヒーの店内に本を2冊まで持ち込んで、試し読みすることができる(上越タウンジャーナル記事)。このスタイルの店がようやく上越にもできてうれしい。
30分ほどで読めるノウハウ本とか、字が大きい本、軽いエッセー集などは、1冊千数百円も払って読む気がしない。「娯楽」としてみれば、非常に高いと思う。
今日は"試し読み"したい本が2冊あって、まずは佐藤愛子の「九十歳。何がめでたい」(1296円)。そして、堀江貴文の「多動力」(1512円)。
まずはタリーズのカウンターでホットコーヒー、ショート(320円)を頼む。それからベストセラーの書棚へ行って、2冊を持ってきた。
約1時間半で2冊を読んだ。つまり、2808円分をタダで読んだことになる。それに対しての出費は320円なので、お金の流れだけ計算すると、差し引き「2488円の得」となる。一方、店は「320円の売上」。両者とも得をしている。これが蔦屋書店のビジネスモデルというわけ。
欠点はメモや写真撮影ができないこと。だが、記憶に残そうと真剣に読むので、理解度は高くなる。どうしてもメモを取る必要がある内容の本なら、読み終わってから買えばいい。
↓タリーズコーヒーを併設している蔦屋書店高田西店

【読書メモ】
○……「九十歳。何がめでたい」は佐藤愛子さんの90万部突破のベストセラー本。「女性セブン」に連載された大人気エッセイを単行本にしたものだ。字が大きく224ページしかない。これなら30分で読める。
痛快な本だが、それほど斬新なことがたくさん書いてあるわけではない。長生きの面倒くささから感じる、自虐的なものも多い。
スマホが怒りの標的になる。年配のタクシー運転手とスマホの話。「人間はみなバカになるわ。調べたり考えたり記憶したり、努力をしなくてもすぐ答が出てくるんだもの」「まったく日本人総アホの時代がくるね!」
騒音問題については、まったく同感。スーパーの『NOレジ袋』の札を使い、言葉に出さない人の不気味さも同感。「なぜ『レジ袋いりません』と声を出してはいけないのだろう」と。
「騒音は生活が平和で活気に満ちていてこそ生まれる音。町の音はいろいろ入り混じっていて、うるさいくらいの方がいい。それは、我々の生活に活気がある証拠だからだ」と、犬のほえる声、子供が発する声など、音に敏感すぎる現代人を皮肉った。
テレビのリモコンボタンの押し違いや、ファクス用紙が白紙のまま出てきたことで、修理を頼んだら、修理費はかからなかったものの、前者の出張費が4500円、後者は8000円取られて憤慨する話が傑作。一種のデジタルデバイドか。
○……「多動力」は、ホリエモンの言っていることは、テレビとか、メルマガでだいたい分かるので、15分ほどで読み飛ばした。この本も良く売れているらしい。
多動力とは「いくつもの異なることを同時にこなす力」を指す。複数の仕事を同時にこなし、他人の力も使って、80%のクオリティで仕事をどんどんこなす。「多動力」の源泉は好奇心と集中力なのだという。
そして「面白いから」「楽しいから」でいろいろなことに徹底的にはまり、唐突に飽きてしまうのがいい。「1日24時間から"ワクワクしない"時間を減らしていく」ことが大事だという。
『君の名は。』がヒットした理由を、現代人の「時間感覚」にぴったりだったからと書いている。3分のYouTubeを次々と見ている若者に見てもらうため、余分な部分を徹底してカットし、リズム感良く仕上げたことを書いているが、この見識は素晴らしい。
現代はインターネットが普及し、これまでの「垂直統合型モデル」は次第に溶け、「水平分業型モデル」が主流になっていくと言うのも良く分かる。
これまでは貴重な情報を持つ親方に弟子入りし、下積みの苦労にひたすら耐えることでしか、それらの伝統技術や情報を引き継ぐことはできなかった。インターネット出現前は特定の人間だけが技術や情報を独占し、それこそが価値だった。しかし、インターネットの時代では「オープンイノベーション」が前提となる。
今日の足跡
最低気温20.9度、最高気温32.3度。晴れ。ランニング9.1km。
○……朝方の最低気温が20度以上という寝苦しさ。あまりの暑さに4時半頃、目が覚めた。仕方なく5時頃からランニング。早朝は日陰が多く、走りやすかった。

○……勤労者研修センターの横にあるナツツバキ。別名はシャラノキ。花はツバキよりも小さい。花が咲いたと思ったら、すぐにポトポト落下してしまう。

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