29日21時24分=2017年=
映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

【評】★5つが最高。☆は半分
★★★☆
東野圭吾が2012年に発表した500万部の大ベストセラー「ナミヤ雑貨店の奇蹟」が遂に映画化された。一種のタイムトラベルなんだが、懐かし系のファンタジーに仕上げられていて、映画ならではの楽しさが味わえた。
作品の舞台は2012年の1軒の店「ナミヤ雑貨店」。誰もいない空き家に逃げ込んだ3人の若者が時空を超えて1980年の住人と手紙を交わすのである。この雑貨店の店主、波矢(西田敏行)は既に亡くなっているが、郵便差し出し口から投げ込まれる人生相談の手紙に返事を書き、牛乳箱に答えを入れるということを続けていたのだ。
そこに1980年の時代から、人生相談の手紙が投げ込まれ、若者たちは返事を書く。店主が悩み相談をやっていて、返事は牛乳箱に入れていることが、古い雑誌記事に書かれていたのだ。児童施設「丸光園」出身で、悪事に手を染めている3人だが、人生相談に一生懸命知恵を絞っているのが微笑ましい。
プロのミュージシャンを目指す若者「魚屋ミュージシャン」は、魚屋を継ぐか迷い、相談の手紙を寄こす。そしてハーモニカで吹く「リボーン」という曲。それは2012年に歌手のセリが大切に歌い続けていた曲だった。「リボーン(再生)」は丸光園が火事になり、セリの弟を助けようとして自分(魚屋ミュージシャン)が死んでしまったのだ。未来が分かることで、的確なアドバイスができ、ミュージシャンとしての人生を貫くことができた。
おそらく魚屋ミュージシャンが残したギターで練習し、セリは歌手へ進んで行ったのだろう(同じギターかどうかは確信が持てないけれど)。
「グリーンリバー」という女性からは、妻子ある男性の子供を身ごもったことで、相談が寄せられたが、その後、子供と無理心中を図ったらしく、人生相談は裏目に出たと思われた。生き残った子供は2012年、母が無理心中したという新聞記事を見て落ち込み、自殺を図る。セリは波矢が書いた手紙を見せ、無理心中ではなく事故だったことを説明する。彼女はセリのマネジャーとなった。
「迷える子犬」というホステスの女性はお金が必要で、愛人になれば店を持たせてやるという男の話に迷う。その返事には「すぐに好景気が来る」など、その後の経済の動きを予見したため、それを信じて実行し莫大な富を得る。
「迷える子犬」も丸光園出身で、これらの要素が複雑にからみ、繋がってストーリーが展開していく。そして、若者3人組も人生相談をしていく中で変わっていく。この辺の複雑な絡み具合が、ミステリーの手法を使っている。だんだんこんがらがってくるが、最後はハッピーエンドになり、スッキリする。
ロケ地は「昭和の町」知られる大分県の豊後高田市。ナミヤ雑貨店のセットが作られ、若者3人が夜の商店街を走るシーンなど、5か所で撮影された。現在、映画の撮影で使用されたセット・小道具、撮影風景のパネルなどを展示する企画展が行われたり、ロケ地巡りスタンプラリー、フォトコンテストなどが行われている。
↓ロケ地マップ
http://www.city.bungotakada.oita.jp/page/page_03930.html
↓門脇麦「リボーン」
今日の足跡
最低気温10.8度、最高気温25.3度。ランニング7.0km。

○……朝のワイドショー、「とくダネ!」の菊川玲が今日で、キャスターを降板したという。今後は家庭に専念するようだ。彼女がいるだけで、なんとなくほのぼのとした雰囲気になるのに、残念だ。5年3か月もやったのか。ご苦労さん。
○……iOSが11になったと思ったら、もう11.0.1のアップデート。なにかバグがあったのだろうか。

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