02日21時18分=2018年=
新年早々すごい映画を見た!「幼な子われらに生まれ」
【評】★5つが最高。☆は半分。
★★★★☆
公開は2017年8月。なので昨年の作品になる。高田世界館で12月30日から公開が始まり、ようやく見ることができた。従来ならミニシアターしかかからず、シネウインドまで見にいかなければならなかった映画のはずだ。


原作の重松清は好きだし、原作も高い評価があった。これを「ヴァイブレータ」の荒井晴彦が綿密な脚本を書き、浅野忠信、田中麗奈、寺島しのぶ、宮藤官九郎という4人の実力派俳優の出演ということで、見る前から期待感が高かった。おそらく、今年の映画賞の中心となる映画だと思う。
さて、映画のちらしにある「やっぱりこのウチ、嫌だ。本当のパパに会わせてよ」というせりふ。バツイチ同士で再婚した妻が連れてきた長女から、そう冷たく言い放たれる。「会わせるよ」と言った夫だが、妻は猛反対。次第に離婚騒動まで発展する。
主人公は一見、良いパパに見えるサラリーマン・田中信(浅野忠信)。だが仕事は左遷され、管理職から現場へ。さらに追い打ちをかけたのが再婚した妻の奈苗(田中麗奈)の妊娠。長女は、本当の父親ではなく、本当の父に会わせないパパへの不信感が募り、反抗するようになる。

一方、信との間にひとり娘をもうけたが、キャリアを優先させるために信との別れを選んだ元妻の友佳(寺島しのぶ)。そして、自分の人生に「邪魔」であり、自由を奪う存在だった家族を愛せず、奈苗と娘たちをDVのあげく捨てた元夫の沢田(宮藤官九郎)。そんな4人の群像劇である。
テーマははっきりしている。「家族とはなにか」「血のつながり(親子)ってなにか」。心にガツンときたセリフ。「理由は聞くくせに、気持ちは聞かないの、あなたって」(寺島しのぶ)。痛いなー。
ドラマはまるで現代の複雑な一家庭をそのままのぞき見したようなリアリティー、ドキュメンタリー的な見せ方でじっくり描く。まるで見ている観客が、自分の問題として感じてしまうようなリアリティーで話は進む。最後は一人の赤ん坊の誕生が家族を結び付け、ほぼ大団円となる。
すごく良かったのは、妻と娘を捨て、ギャンブルなどの遊びを楽しみ、「一人は自由でいい」とうつつを抜かす沢田が、娘と会うことになり、おしゃれなスーツを着てきた場面。あれでヨレヨレの服を着てきたならだめだったね。あれこそが“救い”か(でも、もらった50万円のうち40万円は返さなくちゃいけないんじゃないの)。
この4人の男女と4人の子供。これからの将来をいろいろ想像してみたのだが、意外と友達みたいな関係になるんじゃないかと思う。血のつながりって、家族の第一条件じゃないから。
浅野忠信の絶妙なる演技に加え、3人の娘たちの熱演というか、いじらしさ。そこにピリッとした“偽悪”を加えた宮藤勘九郎も素晴らしく、友佳の再婚者の死去シーン、奈苗の出産シーンはあふれる涙を禁じ得なかった。
↓公式サイト
http://osanago-movie.com/
↓予告編
今日の足跡
最低気温0.9度、最高気温5.8度。雨。
↓タスキを受け取り2区をスタートする畔上(一番左)

↓力走する帝京大の畔上

○……箱根駅伝初日。花の2区では、関根学園出身の帝京大3年、畔上和弥君がエースとして出場した。1年生から毎年出ているのですごいな、と思う。1時間09分30秒のタイムで区間11位の力走。1区の16位から12位に順位を上げた。母校の日大が出ていないのが寂しい。
○……昨日のイオン上越モールの初売りで、拍手をすると踊り出す獅子舞があった。腰の振り方が絶妙だった。
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