03日23時04分=2018年=
黒姫童話館にある「いわさきちひろ」のアトリエ兼山荘

長野県信濃町にある「黒姫童話館」に、絵本画家いわさきちひろのアトリエを兼ねた山荘があることは、あまり知られていない。今年9月に数年ぶりに訪ねた。記録のため、紹介しておきたい。
黒姫山荘は1966年に建てられ、ちひろが亡くなる前年の1973年まで創作に訪れていた。代表作「花の童話集」「あかまんまととうげ」のほか、万葉集の秀歌を紹介した「万葉のうた」が生まれた。そして、未完の遺作、高田出身の童話作家、小川未明原作の「赤い蝋燭と人魚」もこの山荘で描かれた。
↓居間と台所

↓居間

↓薪ストーブ(猪谷式)

↓ストーブの絵

1999年7月に移築され公開された黒姫山荘内には、ちひろが使った家具や本、調度品、画材などが置かれ、1階に書斎、薪ストーブがある居間、台所、風呂が再現されている。2階にも書斎と寝室が当時と同じように再現されている。特にアトリエの机は、当時の様子がしのばれ、印象的だ。
2013年に高田世界館で上映されたドキュメンタリー映画「いわさきちひろ~27歳の旅立ち~」で、ちひろの長男、松本猛さんが舞台挨拶に来場したことがある。ちひろの最後の作品となった小川未明原作の「赤いろうそくと人魚」の挿絵について、「体調の悪い中、黒姫の山荘から郷津海岸に通ってスケッチした」と話していた。「赤いろうそくと人魚」は1973年の晩秋に描かれたそうだ。翌74年にちひろが亡くなり、絵本は色が入らないまま、未完の状態で75年に発売された。
ちひろが泊まって窓からスケッチした郷津(虫生岩戸)海岸の旅館「前崎館」は、2010年6月に営業をやめている。9室だけの小さな旅館だ。一度、泊まりに行きたかったな。
今日の足跡
最低気温4.3度、最高気温15.8度。曇り。

○……ポケベルが来年9月末でサービス終了するそうだ。「東京テレメッセージ」がまだサービスを続けていたのだ。スマホ全盛期の中、まだ1500人も使っている人がいたようだが、主に医療関係者らしい。ポケベル世代じゃないので、1回も使ったことがないけれど。平成8年が全盛期で、1061万件の契約があったという。

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