19日20時49分=2019年=
さすがのキレ味 C・イーストウッド監督の「15時17分、パリ行き」
【評】★5つが最高
★★★★

2000年の「スペースカウボーイ」以降、16本の監督作がある。そのほとんどを見ているけれど、驚くことに1本も駄作がない。イーストウッド監督は1930年生まれだから、2000年は70歳である。それから監督としての円熟期を迎えるのだから、素晴らしい。
新作「15時17分、パリ行き」は上越での劇場公開がなかったので、DVDで鑑賞。

2015年にヨーロッパで起こった無差別テロ「タリス銃乱射事件」で現場に居合わせ、犯人を取り押さえた3人の若者を主役に据えて、若者たちの人生と列車内の描写を並行しながら映画が進んでいく。
応急処置や柔術を習うなど、若者たちの人生が伏線となって、最後は犯人と格闘して取り押さえるという快挙につながる。その辺の手際は、さすが老練の技で、見事としかいいようがない。
だが、手際よく作っただけの作品ではない。自動小銃を持ったイスラム過激派の男に立ち向かい、見事に取り押さえた3人の実際の(本物の)若者を主役に抜擢したのだ。つまり、素人を主役にするという前代未聞の大冒険である。それがピタッと自然にはまった。まるで魔術のようだ。普通に生きている若者の「普通」ぶりがプロの役者ではできない味を出していた。自撮り棒で頻繁に記念撮影したり、事件につながらない旅行中の余計な描写も、「普通」だから生きているのだ。
ラストシーンはあっという間に終わるが、それがかえってリアルに感じた。スペンサーが銃を向ける犯人に突進していくシーンは、すごかった。
蛇足のようにも思ったが、ラストのフランス大統領の言葉は素晴らしかった。
「危機に瀕した時は、誰もが行動すべきなのだ。貴方がたは命を賭して、自由を守り抜いた。勲章の授与無くして、帰国して欲しくなかった」
↓予告編
今日の足跡
最低気温0.0度、最高気温9.5度。曇り、午後から雨。上越市高田の積雪29cm。妙高市新井の積雪90cm。

〇……PayPayの「10回に1回の確率で当たるくじ」に当たった。でも、そんなにうれしくない。3229円分買ったので、20%の645円は還元される。さらに1000円当たっても、1000円が限度なので、355円だけしか得をしないことになる。
PayPayの100憶円キャンペーンが始まって、ビールを4箱も買ってしまった。既に4000円ほどの残高をもらった。ビールが2割引きで買えるチャンスなんてめったにない。

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