26日21時19分=2019年=
性の目覚めのころ描く「天気の子」
【評】★5つが最高
★★★★

中高生の頃の、性に目覚めるころにやってくる、微熱感覚。恋愛まで行き着かない、むず痒い感覚……。新海誠監督は、そんな微妙な年齢の一時期を、きれいな映像でさわやかに描くのがうまい。J-MAXシアターではもう3か月にもなるロングランを続けている「天気の子」を先日、見てきた。
前作「君の名は。」との比較がされているが、そんなことは無意味。おそらく、何回見ても新しい発見がある。通り一遍では評価ができない映画である。
さて、秋になって日本全国で台風の被害が出ている。天候を科学技術でコントロールできたらいいな、と思う。雨雲を切り裂いてくれる巫女のような存在があればいいと思う。でも、この映画は天変地異が多くても、我々は生きていけるという強いメッセージがある。



最後の場面で、東京がかなり水没してしまう。おばあさんが「水没したけれど、ほんの100年前に戻っただけ」と話す場面があった。確かに、江戸幕府が開かれる前の江戸は、ほとんどが湿地帯だった。家康から3代かけて、河川改修や分水をして人が住める土地にしたのだ。
この映画を見てから、キラキラした青空を見るたびに、この映画を思い出す。「青空っていいな」と。
目障りというか、気になったのは、タイアップ企画の多さ。、ヤフー知恵袋、雑誌ムー、日清食品のどん兵衛とチキンラーメン(サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』で蓋をしている)など。ほかに、タイアップCMも多い。これだけ多いと興ざめである。アニメは金がかかるのかなぁ。
今日の足跡
最低気温 度、最高気温 度。
○……朝ドラ「スカーレット」の第6話で、窯元の娘、照子がクラスメイトの信作に、喜美子を通じてラブレターを渡す場面があった。「天気の子」で性のめざめを描いていたので、思い出した。
おませな照子は戦死した兄のようなデートがしてみたくて、兄の墓がある墓地へ誘った。貴美子もついていく羽目になった。
照子「若い男と女が人目を忍んで会うんゆうたら、こういうところに来るんやで」
喜美子「人目を忍んで何するの」
照子「いかんことや」
喜美子「いかんことって?」
照子「いけないことをしたくなるのが、人を好きになることなんだよ」
そして、照子はかつて覗き見した兄のラブシーンを、喜美子を相手にして再現し、口付けする。喜美子はショックを受ける。喜美子はまだ性の目覚めがなく、うぶだったのだ。

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