09日21時38分=2020年=
2019年公開の外国映画「私的ベスト10」
2019年公開映画の「私的ベスト10」を選んでみた。昨年は、外国映画に良い作品が多く、番外にするのはしのびない作品もあった。どれも、ブログにそのつど感想を書いてあり、点数も付けてあるので、順位付けは難しくない。
「イエスタディ」「ハロウィン」は一般的評価はそれほど高くないが、ぴったりはまってしまった。

①「グリーンブック」
人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、天才ピアニスト、ドクター・ドン・シャーリーと、マネジャー兼運転手&用心棒として雇われたがさつで無教養のイタリア系白人、トニー・バレロンガの演奏旅行を描いた。運転手を演じたビゴ・モーテンセンの粗野ぶりが見どころ。名演である。どのエピソードも印象的。演奏場面が素晴らしい。アカデミー賞の作品賞など3部門受賞。
②「イエスタディ」
奇想天外で、実にすばらしいアイデアの映画。こんなことを思いついた瞬間、映画の半分は成功だろう。演奏は実際にライブをやって収録したそうだ。歌もコピーを超えて上手だ。
③「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
クエンティン・タランティーノ監督による長編9作目。いつも期待を裏切らないのが素晴らしい。今回は古き良き60年代アメリカへの愛を描いた。タランティーノ監督のお決まりというか、クライマックスに向けて暴力性が高まっていく。これもまたすごい。
④「ジョーカー」
描かれるのは、心優しい男が悪へと堕ちていく過程だ。フレックを演じるホアキン・フェニックスが最高の演技を見せる。気味の悪い笑い声、異様な肉体のくねらせ方やダンス、狂気の表情……。彼しか、こんな鬼気迫る演技はできないだろう。「笑い」がこんなに怖いとは。
⑤「ハロウィン」
ジョン・カーペンター監督の名作の続編。マイケル(ブギーマン)が脱走してからは、緊張の連続。最後まで恐怖の連続で、首と肩がこってしまった。こんなに疲れた映画は記憶にない。極限のホラー映画かもしれない。名作の続編の成功事例は少ないが、この続編は面白かった。
⑥「ファースト・マン」
人類初の月面着陸を描いた映画だというから、CGをたっぷり使った派手な映画かと思ったら、正反対。CGも使っているが、セットをきちんと作って撮影している。特撮映画やCGを売り物にする映画じゃなく、宇宙飛行士の家庭生活や内面を地味に描いた作品だ。
⑦「ロケットマン」
、「ボヘミアン・ラプソディ」を陰の監督として完成に導いたデクスター・フレッチャー監督だけに、名曲誕生秘話があるかと期待したら肩透かし。全編ミュージカル仕立ての“スター誕生”と“転落”の映画となっていた。でも、歌は楽しめたし、音楽映画としては良くできていた。
⑧「運び屋」
イーストウッドは現在、88歳。しわだらけで、よぼよぼした歩き方(実際はかくしゃくとしているらしい)なのだが、そのよぼよぼ姿を最大限に役者として利用した。高齢がゆえに、誰もが麻薬の運び屋とは思わない。老人だから、警察に呼び止められてもユーモアでかわしてしまう。この辺が痛快。この作品で最後ではないとは思うが、最後かもしれないと思って見た。
⑨「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」
期待はずれにならないか心配していたハリウッド版だが、今回はゴジラに「魂」がある。人類が自然を破壊してきたことへの「怒り」がテーマにある。そして、映像が「荘厳」と言ってもいいほど美しい。特にキングギドラは日本の神話にでくるようで、神々しい。そして、音楽も日本のゴジラを踏襲している。これならゴジラファンも納得するだろう。
⑩「天国でまた会おう」
予測がつかない展開のストーリーが秀逸。映像が美しく、センスが良く、まさに「芸術品」と呼んでもいい作品。
◇次点「マイブックショップ」
保守的なイギリスの町に小さな変革を起こそうとした女性のささやかな奮闘記。
◇番外「ビル・エヴァンス タイム・リメンバード」
ドキュメンタリーなので番外とした。劇映画と比較ができない。
◇ワースト映画「アド・アストラ」
今日の足跡
最低気温5.5度、最高気温9.6度。曇りときどき小雨。昨日から暖かい。寝る時に毛布を取ったほど。
○……昨日、Amazonのニセメールについて書いたら、今日は「クレジットカードの利用承認が得られていません」というメールがAmazonから来た。また、ニセメールかと思ってよく見たら、ニセメールには思えないほど精巧。
Amazonの公式サイトで注文内容を確認したら、実際に注文したものだった。カードの承認がエラーになっていたようだ。再度、同じカードで支払ったら、今度はOK。

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