08日22時00分=2021年=
第1作「ゴジラ」の完成度の高さに驚く
第1作の「ゴジラ」は1954年公開だから、残念ながらリアルで見ていない。でも、その後のテレビ放映では何度も見ているし、第3作の「キングコング対ゴジラ」(1962年)以降はほとんどリアルタイムで見ている。名作「モスラ対ゴジラ」(1964年)、「怪獣大戦争」(1965年)、「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」(1966年)は、小・中学校時代に新井松竹劇場でわくわくしながら見た。

↓和光ビルを破壊するゴジラ

日本の特撮映画のルーツとなった記念スべき第1作「ゴジラ」を久しぶりに見た。改めて完成度の高さに驚いた。ゴジラの大ヒットにより、多くの作品が作られたが、やっぱり第1作を超えられなかった。
↓「キングコング対ゴジラ」

「ゴジラ」を見た後、2作目の「ゴジラの逆襲」(1955年)、3作目の「キングコング対ゴジラ」(1962年)も見たけれど、子供だましのような映画で、ぬいぐるみ感がたっぷり。特にキングコングのひどい造形には失笑してしまった。パニック感、怖さではゴジラの方が数段上回っていた。
そして、何よりも思想がない。怪獣「ゴジラ」は度重なる水爆実験で安住の地を追われ、東京に上陸、破壊の限りを尽くす。その根底には、ゴジラは人間が作り出したあわれな怪獣であるという反省があり、反核を大きなテーマに据えた映画であった。



「ゴジラ」は科学映画の側面もあり、科学少年を夢中にした。ゴジラを死滅させた化学物質「オキシジェン・デストロイヤー」は架空ながら、恐ろしさを感じさせた。


そして、ラストシーンは、あの鉄腕アトムの最終回を思い出した。アトムが地球を救うために太陽の活動を抑える核融合阻止装置を抱え、太陽に突入して行く。究極の自己犠牲に胸を熱くした。

「ゴジラ」でも、「オキシジェン・デストロイヤー」を発明した芹沢博士は、ゴジラの潜む東京湾の海底に潜り、オキシジェン・デストロイヤーの安全弁を抜く。悪用されると人類が滅亡するのを防ぐため、製法の資料を償却し、自分自身も死を選ぶことで頭脳の中にある製法も消滅させた。自分の命をゴジラとともに海中に滅したのである。
ウィキペディアによると、公開時の日本のジャーナリズムの評価はおおむね低く、「ゲテモノ映画」「キワモノ映画」と酷評されることも多かったという。だが、三島由紀夫だけが「原爆の恐怖がよく出ており、着想も素晴らしく面白い映画だ」「文明批判の力を持った映画だ」としてドラマ部分まで含めて本作品を絶賛したという。さすが、三島由紀夫である。
今日の
最低気温-1.0度、最高気温4.2度。雪。上越市高田の積雪131cm。妙高市新井の積雪164cm(降雪12cm)。
○……五輪・パラ組織委員会の森会長の女性蔑視発言の後、390人のボランティアが辞退したという。本人は発言のどこが悪いのか、本当に理解しているのかね。差別意識というのは、簡単に抜けるものではない。これまでも何回も失言しているわけで、これは絶対に止まらない。学習していないから失言を繰り返すのだ。

↓和光ビルを破壊するゴジラ

日本の特撮映画のルーツとなった記念スべき第1作「ゴジラ」を久しぶりに見た。改めて完成度の高さに驚いた。ゴジラの大ヒットにより、多くの作品が作られたが、やっぱり第1作を超えられなかった。
↓「キングコング対ゴジラ」

「ゴジラ」を見た後、2作目の「ゴジラの逆襲」(1955年)、3作目の「キングコング対ゴジラ」(1962年)も見たけれど、子供だましのような映画で、ぬいぐるみ感がたっぷり。特にキングコングのひどい造形には失笑してしまった。パニック感、怖さではゴジラの方が数段上回っていた。
そして、何よりも思想がない。怪獣「ゴジラ」は度重なる水爆実験で安住の地を追われ、東京に上陸、破壊の限りを尽くす。その根底には、ゴジラは人間が作り出したあわれな怪獣であるという反省があり、反核を大きなテーマに据えた映画であった。



「ゴジラ」は科学映画の側面もあり、科学少年を夢中にした。ゴジラを死滅させた化学物質「オキシジェン・デストロイヤー」は架空ながら、恐ろしさを感じさせた。


そして、ラストシーンは、あの鉄腕アトムの最終回を思い出した。アトムが地球を救うために太陽の活動を抑える核融合阻止装置を抱え、太陽に突入して行く。究極の自己犠牲に胸を熱くした。

「ゴジラ」でも、「オキシジェン・デストロイヤー」を発明した芹沢博士は、ゴジラの潜む東京湾の海底に潜り、オキシジェン・デストロイヤーの安全弁を抜く。悪用されると人類が滅亡するのを防ぐため、製法の資料を償却し、自分自身も死を選ぶことで頭脳の中にある製法も消滅させた。自分の命をゴジラとともに海中に滅したのである。
ウィキペディアによると、公開時の日本のジャーナリズムの評価はおおむね低く、「ゲテモノ映画」「キワモノ映画」と酷評されることも多かったという。だが、三島由紀夫だけが「原爆の恐怖がよく出ており、着想も素晴らしく面白い映画だ」「文明批判の力を持った映画だ」としてドラマ部分まで含めて本作品を絶賛したという。さすが、三島由紀夫である。
今日の足跡
最低気温-1.0度、最高気温4.2度。雪。上越市高田の積雪131cm。妙高市新井の積雪164cm(降雪12cm)。
○……五輪・パラ組織委員会の森会長の女性蔑視発言の後、390人のボランティアが辞退したという。本人は発言のどこが悪いのか、本当に理解しているのかね。差別意識というのは、簡単に抜けるものではない。これまでも何回も失言しているわけで、これは絶対に止まらない。学習していないから失言を繰り返すのだ。
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