13日20時44分=2021年=
近代日本画名品展で古径の「髪」と「孔雀」に再会
小林古径記念美術館で開かれている「永青文庫所蔵 近代日本画名品展」を見てきた。以前、総合博物館で開かれた展覧会で見た小林古径の「髪」と「孔雀」に再会できた。

↓古径邸も作品の一つ

上越市市政施行50周年と、小林古径記念美術館の会館1周年を記念して開かれた。規模は小さいが、目玉の「髪」と「孔雀」を見られただけでもうれしい。
2作品は入ってすぐの場所に並べられていた。
右側は「孔雀」で、パンフレットにも使われている。パンフレットの印刷物と実物は天と地ほどの違いがある。孔雀の羽根の緑色は吸い込まれそうな色で、目がくらみそうだ。
二曲一双の屏風なので、中央に孔雀を描くと折り目に当たる。それでやや左側に胴体を描いている。向かって右側の羽根がやや大きく描かれており、絶妙なバランスを保っている。羽根の一本一本が繊細で美しい。かなりの時間、絵の前に佇んでしまった。
さて、左側は重要文化財の「髪」。2人は古径の長女と次女の姉妹だという。すると、上半身をあらわにして髪を漉いてもらっているのが姉で、髪を漉いているのが妹か。
生え際など、髪の毛の一本一本が描かれている。どうやって筆を使って描いているのだろうか。髪の質感が素晴らしい。「髪」は、裸体画として、日本で初めて切手のデザインとなった。その切手も飾ってあった。
髪と比べて、上半身を脱いだ裸体は単純な筆致で描かれているようにも見える。乳房など2本の半円だけで描かれている。だが、その肌の柔らかさや、体温まで伝わってくる。けだし名作である。
他の作品はあまり熱心に見なかったが、細川家に伝わる小襖に描かれた古径の「鳥図」は貴重なもの。もうひとつは、細川家の赤倉の別荘にある杉戸に、訪れた画家たちが書いた鳥の絵。横山大観など12人の画家が描いた貴重なものだ。その杉戸4枚が出展されていた。
川端龍子の「霊泉由来」も良かった。群馬県の鹿沢温泉に伝わる日本武尊と鹿の湯治伝説に着想を得た作品だという。日本画だけれども、洋画の画法を使っていて斬新だ。
今日の
最低気温 17.4度、最高気温21.4度。雨のち曇り。

○……前回の「ブラタモリ」は淡路島を取り上げ、すごく面白かった。その中でタモリが吹いていたのが、3連の「吹き戻し」。淡路島は吹き流しの主要産地だという。実はこれを持っているのだ。肺活量を保ち、誤嚥性肺炎を防ぐらしく、ときどき吹いて遊んでいる。

↓古径邸も作品の一つ

上越市市政施行50周年と、小林古径記念美術館の会館1周年を記念して開かれた。規模は小さいが、目玉の「髪」と「孔雀」を見られただけでもうれしい。
2作品は入ってすぐの場所に並べられていた。
右側は「孔雀」で、パンフレットにも使われている。パンフレットの印刷物と実物は天と地ほどの違いがある。孔雀の羽根の緑色は吸い込まれそうな色で、目がくらみそうだ。
二曲一双の屏風なので、中央に孔雀を描くと折り目に当たる。それでやや左側に胴体を描いている。向かって右側の羽根がやや大きく描かれており、絶妙なバランスを保っている。羽根の一本一本が繊細で美しい。かなりの時間、絵の前に佇んでしまった。
さて、左側は重要文化財の「髪」。2人は古径の長女と次女の姉妹だという。すると、上半身をあらわにして髪を漉いてもらっているのが姉で、髪を漉いているのが妹か。
生え際など、髪の毛の一本一本が描かれている。どうやって筆を使って描いているのだろうか。髪の質感が素晴らしい。「髪」は、裸体画として、日本で初めて切手のデザインとなった。その切手も飾ってあった。
髪と比べて、上半身を脱いだ裸体は単純な筆致で描かれているようにも見える。乳房など2本の半円だけで描かれている。だが、その肌の柔らかさや、体温まで伝わってくる。けだし名作である。
他の作品はあまり熱心に見なかったが、細川家に伝わる小襖に描かれた古径の「鳥図」は貴重なもの。もうひとつは、細川家の赤倉の別荘にある杉戸に、訪れた画家たちが書いた鳥の絵。横山大観など12人の画家が描いた貴重なものだ。その杉戸4枚が出展されていた。
川端龍子の「霊泉由来」も良かった。群馬県の鹿沢温泉に伝わる日本武尊と鹿の湯治伝説に着想を得た作品だという。日本画だけれども、洋画の画法を使っていて斬新だ。
今日の足跡
最低気温 17.4度、最高気温21.4度。雨のち曇り。

○……前回の「ブラタモリ」は淡路島を取り上げ、すごく面白かった。その中でタモリが吹いていたのが、3連の「吹き戻し」。淡路島は吹き流しの主要産地だという。実はこれを持っているのだ。肺活量を保ち、誤嚥性肺炎を防ぐらしく、ときどき吹いて遊んでいる。
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