21日22時20分=2022年=
主人公が死ぬ場面から始まる?映画「大河への道」
【評】★5つが最高
★★★★
落語家・立川志の輔の新作落語が原作という珍しい映画「大河への道」。何しろ、いきなり中心人物の伊能忠敬が亡くなる場面から始まるのだからたまらない。J-MAX上越で上映中。

千葉県香取市では地域を盛り上げようと、初めて日本地図を作った郷土の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマの開発プロジェクトが立ち上がる。シナリオの執筆は20年間執筆を中断していた大御所、加藤浩造(橋爪功)を何とか口説き落とす。だが、調べるうちに、忠敬が地図完成の3年前に亡くなっていたという事実が発覚する。これでは大河ドラマにならない。



時は1818年の江戸時代に遡る。弟子たちは忠敬の志を継ぐため、忠敬の死を隠蔽する作戦に出る。ここからのドタバタ模様がおかしい。そして、命をかけた地図が完成するが、忠敬が3年前に亡くなったことがバレてしまう。地図づくりのチーム全員が打ち首の危機に……。
この映画は志の輔さんが、香取市の伊能忠敬記念館をたまたま訪れ、忠敬の作った日本の地図の正確さに驚き、新作落語に仕立てたのが原作。2011年に初演し、これに感動した中井貴一が映画化に尽力したという。
時代劇と現代劇が交錯しながら、キャスト全員が1人2役で演じるというストーリー仕立てだが、違和感や分かりづらさがない。せりふに無駄がなく、良く練られたシナリオが素晴らしい。その上、中井貴一がうまいし、北川景子が立ち居振る舞いを含めて美しい。キャストはみんな良かったかな。
それにしても、伊能忠敬が死んだ場面から始まり、一度も姿を現さないのに、伊能忠敬という人物の素晴らしさが浮き彫りになる脚本と演出手腕は大したもの。
↓立川志の輔が語る「大河への道」(YouTubeより)

ところで、立川志の輔が語る「大河への道」のさわりの部分だけYouTubeにあったが、ぜひとも高座で聴いてみたい。それと、香取市の伊能忠敬記念館や、ロケ地となった忠敬橋、九十九里浜に行ってみたい。
今日の
最低気温15.6度、最高気温22.2度。曇り。
○……「ドリームジャンボ 5億円」のテレビコマーシャルが流れている。
「年に1000万円使っても50年」「年に2000万円使っても25年」とあおっている。宝くじもギャンブルの一種。CMはやりすぎだと思う。
宝くじは控除率が55%もある。例えば1000円分の宝くじを買った場合、55%の550円が発売元の地方公共団体などに差し引かれてしまう。賞金の元になるのは45%分しかない。つまり、宝くじを買った瞬間、価値が半分以下になってしまうのだ。
楽しみのために少額を買うのならいいが、大金をつぎ込み一攫千金を狙うのはやめたほうがいい。
朝ドラ「ちむどんどん」に出てくる「にいにい」がそんな一攫千金を狙うダメダメな人物。才能のある人が起業して大金持ちになるのはあり得る。才能がない人は、運に頼らずこつこつやるしかない。
地方公共団体に寄付したいのだったら、「ふるさと納税」の方がずっといい。
★★★★
落語家・立川志の輔の新作落語が原作という珍しい映画「大河への道」。何しろ、いきなり中心人物の伊能忠敬が亡くなる場面から始まるのだからたまらない。J-MAX上越で上映中。

千葉県香取市では地域を盛り上げようと、初めて日本地図を作った郷土の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマの開発プロジェクトが立ち上がる。シナリオの執筆は20年間執筆を中断していた大御所、加藤浩造(橋爪功)を何とか口説き落とす。だが、調べるうちに、忠敬が地図完成の3年前に亡くなっていたという事実が発覚する。これでは大河ドラマにならない。



時は1818年の江戸時代に遡る。弟子たちは忠敬の志を継ぐため、忠敬の死を隠蔽する作戦に出る。ここからのドタバタ模様がおかしい。そして、命をかけた地図が完成するが、忠敬が3年前に亡くなったことがバレてしまう。地図づくりのチーム全員が打ち首の危機に……。
この映画は志の輔さんが、香取市の伊能忠敬記念館をたまたま訪れ、忠敬の作った日本の地図の正確さに驚き、新作落語に仕立てたのが原作。2011年に初演し、これに感動した中井貴一が映画化に尽力したという。
時代劇と現代劇が交錯しながら、キャスト全員が1人2役で演じるというストーリー仕立てだが、違和感や分かりづらさがない。せりふに無駄がなく、良く練られたシナリオが素晴らしい。その上、中井貴一がうまいし、北川景子が立ち居振る舞いを含めて美しい。キャストはみんな良かったかな。
それにしても、伊能忠敬が死んだ場面から始まり、一度も姿を現さないのに、伊能忠敬という人物の素晴らしさが浮き彫りになる脚本と演出手腕は大したもの。
↓立川志の輔が語る「大河への道」(YouTubeより)

ところで、立川志の輔が語る「大河への道」のさわりの部分だけYouTubeにあったが、ぜひとも高座で聴いてみたい。それと、香取市の伊能忠敬記念館や、ロケ地となった忠敬橋、九十九里浜に行ってみたい。
今日の足跡
最低気温15.6度、最高気温22.2度。曇り。
○……「ドリームジャンボ 5億円」のテレビコマーシャルが流れている。
「年に1000万円使っても50年」「年に2000万円使っても25年」とあおっている。宝くじもギャンブルの一種。CMはやりすぎだと思う。
宝くじは控除率が55%もある。例えば1000円分の宝くじを買った場合、55%の550円が発売元の地方公共団体などに差し引かれてしまう。賞金の元になるのは45%分しかない。つまり、宝くじを買った瞬間、価値が半分以下になってしまうのだ。
楽しみのために少額を買うのならいいが、大金をつぎ込み一攫千金を狙うのはやめたほうがいい。
朝ドラ「ちむどんどん」に出てくる「にいにい」がそんな一攫千金を狙うダメダメな人物。才能のある人が起業して大金持ちになるのはあり得る。才能がない人は、運に頼らずこつこつやるしかない。
地方公共団体に寄付したいのだったら、「ふるさと納税」の方がずっといい。
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