仕掛け満載でダークな映画「ナイトメア・アリー」

【評】★５つが最高
★★★★

↓予告編




子供の頃に新井別院のおたやに出店した見世物小屋を思い起こすようなカーニバル一座の物語である。映画ファンなら「グレイテスト・ショーマン」「エレファント・マン」とか、古い映画ファンなら「フリークス（怪物團）」やフェデリコ・フェリーニの「道」を思い浮かべるような作品だった。ネタバレになるかもしれないが、やぼな日本語のタイトルを付けるとしたら「因果応報」「自業自得」「身から出た錆」「策士策に溺れる」といったところか。



ダークな世界観で人気を博すギレルモ・デル・トロ監督の最新作。「シェイプ・オブ・ウォーター」や「パシフィック・リム」の監督といえば、分かるだろうか。2021年12月公開。Amazonプライムビデオで鑑賞（199円）。仕掛け満載で、最後までどうなるか分からない緻密なストーリーが素晴らしい。作品の舞台は1939年で、時代の雰囲気を出すためのレトロ調の色彩が素晴らしい。

ショービジネスでの成功を夢みる野心にあふれた青年スタンは、人間か獣か正体不明な獣人を出し物にする怪しげなカーニバルの一座とめぐり合う。そこで２年間、読心術の技を学んだスタンは、一座の美女を引き抜いて独立する。人をひきつける天性の才能とカリスマ性を武器に、トップの興行師となる。しかし、その先には思いがけない闇が待ち受けていた。



巡業をする見世物小屋の呼び込みとして雇われた主人公のスタンが、読心術師としてトップ興行師へと上り詰めていくというストーリー。その読心術とは、相手を細かく観察したり、話術で相手を引き込んだりする方法だ。相手を細かく観察して、相手の過去や人生、性格、職歴などを言い当てる手法は、推理小説の安楽椅子探偵（アームチェア・ディテクティブ）と同じ。シャーロック・ホームズが家で椅子に座ったまま、犯人を言い当てるようなものだ。

なにしろ脚本が良くできている。お薦めの映画だ。

今日の足跡（そくせき）

最低気温0.9度、最高気温4.3度。雪。高田の積雪9cm。

○……最近は詐欺サイトが至るところにあり、本当に気をつけなければいけない。特に検索でたどりついたサイトは危険だ。そんなときは、「詐欺サイトチェッカー」で調べよう。

URLをコピーして、検索窓に貼り付けるだけ。無料で使える。ぜひ、ブックマークしておきたい。有料の「詐欺ウォール」に誘導される場合もあるので注意が必要。無料で使えるものには、落とし穴もあることを承知して使ってほしい。

↓詐欺サイトチェッカー
https://checker.sagiwall.jp/