11日22時09分=2023年=
誰もが展開を予想できない映画「さがす」
【評】★5つが最高
★★★★
大阪の下町で貧乏暮らしをする原田智(佐藤二朗)と、中学生の娘・楓(伊東蒼)の親子が主人公。父が「指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」と言う言葉を、楓はいつもの冗談だと聞き流していた。しかし、その翌朝、父が忽然と姿を消した……。これだけでもこの映画「さがす」の面白さが分かる。ミステリー? サスペンス? ヒューマンドラマ? 社会派ドラマ? それともスプラッター映画? ジャンル分けすらできない不思議な映画。難病、ネットの闇、覚醒剤、暴力、孤立、高齢社会、一人親家庭、外国人労働者……ぎっしり現代の闇を盛り込んだ映画で、誰も展開や結末を予想できない。Amazonプライムで鑑賞。2022年1月公開。

警察は「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にしない中、必死に父親の行方を捜す楓。ある日雇い現場の作業員に父の名前を見つけた楓だったが、父とはまったく違う若い男だった。失意に沈む中、楓は貼り出されていた連続殺人犯の指名手配チラシが目に入った。その顔は日雇い現場で出会った、あの若い男だった。なぜ、入れ替わったのか。父は生きているのか。楓は父を必死で探した。

ネタバレになるので、これ以上は書かないが、この映画で描いているドロドロした現実は、実際に起きている。横浜市の女子中学生の自殺を手助けしたとして、さいたま市に住む無職の29歳男が未成年者誘拐と嘱託殺人未遂容疑で再逮捕されたニュースと同じ。座間でもそんな事件があったな。映画はそんな社会情勢と人間模様をリアルに描く。
↓佐藤の演技が最高

とにかく、脚本がいいし、片山慎三の演出が素晴らしい。今年発表の映画賞レースで、作品賞、監督賞を狙える衝撃作だと思う。楓役の伊東蒼は『湯を沸かすほどの熱い愛』の女優だ。美人じゃないが独特の個性がある。父親を演じた佐藤二朗は、どこかぼーっと抜けているキャラクターを見事に演じた。ラストの父と娘が卓球で長いラリーをしながらの会話シーンは最高に良い。娘はいつから父の転落劇に気づいていたのだろうか。
映画は、暴力や殺害シーンがあり、ポルノ映像も出てくるので「PG12」にはなっているが、高校生には見せたくないな。

クラスメイトの男の子は、楓が好きなのに父親探しに同行しようとしない。人殺しの男を追いかける勇気がないのだ。それで楓は、「彼女になってあげるから」と取引を持ちかけると、「おっぱい見せてくれたらいいよ」なんていう。楓は仕方なく見せるが、触ろうとしたらはねのけた。女は強し。男は単純。
なぜ、最後にこのシーンを書いたかというと、これとまったく同じ場面が、見たばかりの映画「リコリス・ピザ」にあったからだ。女の子が服をまくり上げる様子もまったく同じ。胸を触らせないのも同じ。2作連続での「おっぱい見せて」のシーンに驚いた。
この映画を見てしまったからには、片山慎三監督の3年前のデビュー作、「岬の兄妹」を見なければいけないな。
今日の
最低気温-0.6度、最高気温9.3度。晴れ。積雪ゼロ。
○……モバイルプロジェクターがほしい。Ankerがいいな。モバイルながら最大100インチの投影が可能。天井に投影して寝ながら映画をみたりできそうだ。4万6990円か……。断捨離をしているのに、まだ物欲を捨てきれない。
○……この分だと小正月まで雪がない状態が続きそうだ。今年は15日がちょうど日曜日で、小正月と重なる。有名な野沢温泉村の道祖神祭りを見に行きたいし、松之山のむこ投げ・墨塗りや、十日町市のチンコロ市も見てみたい。急遽、友人に声をかけ、小正月行事巡りに行く計画を立てている。
★★★★
大阪の下町で貧乏暮らしをする原田智(佐藤二朗)と、中学生の娘・楓(伊東蒼)の親子が主人公。父が「指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」と言う言葉を、楓はいつもの冗談だと聞き流していた。しかし、その翌朝、父が忽然と姿を消した……。これだけでもこの映画「さがす」の面白さが分かる。ミステリー? サスペンス? ヒューマンドラマ? 社会派ドラマ? それともスプラッター映画? ジャンル分けすらできない不思議な映画。難病、ネットの闇、覚醒剤、暴力、孤立、高齢社会、一人親家庭、外国人労働者……ぎっしり現代の闇を盛り込んだ映画で、誰も展開や結末を予想できない。Amazonプライムで鑑賞。2022年1月公開。

警察は「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にしない中、必死に父親の行方を捜す楓。ある日雇い現場の作業員に父の名前を見つけた楓だったが、父とはまったく違う若い男だった。失意に沈む中、楓は貼り出されていた連続殺人犯の指名手配チラシが目に入った。その顔は日雇い現場で出会った、あの若い男だった。なぜ、入れ替わったのか。父は生きているのか。楓は父を必死で探した。

ネタバレになるので、これ以上は書かないが、この映画で描いているドロドロした現実は、実際に起きている。横浜市の女子中学生の自殺を手助けしたとして、さいたま市に住む無職の29歳男が未成年者誘拐と嘱託殺人未遂容疑で再逮捕されたニュースと同じ。座間でもそんな事件があったな。映画はそんな社会情勢と人間模様をリアルに描く。
↓佐藤の演技が最高

とにかく、脚本がいいし、片山慎三の演出が素晴らしい。今年発表の映画賞レースで、作品賞、監督賞を狙える衝撃作だと思う。楓役の伊東蒼は『湯を沸かすほどの熱い愛』の女優だ。美人じゃないが独特の個性がある。父親を演じた佐藤二朗は、どこかぼーっと抜けているキャラクターを見事に演じた。ラストの父と娘が卓球で長いラリーをしながらの会話シーンは最高に良い。娘はいつから父の転落劇に気づいていたのだろうか。
映画は、暴力や殺害シーンがあり、ポルノ映像も出てくるので「PG12」にはなっているが、高校生には見せたくないな。

クラスメイトの男の子は、楓が好きなのに父親探しに同行しようとしない。人殺しの男を追いかける勇気がないのだ。それで楓は、「彼女になってあげるから」と取引を持ちかけると、「おっぱい見せてくれたらいいよ」なんていう。楓は仕方なく見せるが、触ろうとしたらはねのけた。女は強し。男は単純。
なぜ、最後にこのシーンを書いたかというと、これとまったく同じ場面が、見たばかりの映画「リコリス・ピザ」にあったからだ。女の子が服をまくり上げる様子もまったく同じ。胸を触らせないのも同じ。2作連続での「おっぱい見せて」のシーンに驚いた。
この映画を見てしまったからには、片山慎三監督の3年前のデビュー作、「岬の兄妹」を見なければいけないな。
今日の足跡
最低気温-0.6度、最高気温9.3度。晴れ。積雪ゼロ。
○……モバイルプロジェクターがほしい。Ankerがいいな。モバイルながら最大100インチの投影が可能。天井に投影して寝ながら映画をみたりできそうだ。4万6990円か……。断捨離をしているのに、まだ物欲を捨てきれない。
○……この分だと小正月まで雪がない状態が続きそうだ。今年は15日がちょうど日曜日で、小正月と重なる。有名な野沢温泉村の道祖神祭りを見に行きたいし、松之山のむこ投げ・墨塗りや、十日町市のチンコロ市も見てみたい。急遽、友人に声をかけ、小正月行事巡りに行く計画を立てている。
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Comment
日本有事と急がれる改憲、大変恐縮に存じますがどうかこの危機を皆様に知って頂きたいです
日本存亡に関わる台湾有事危機が高まる中、
敵国が望む改憲阻止の為、中韓と連携し野党メディアが倒閣へ扇動をかける状況にどうか気付いて頂きたいです(09年は扇動が成功)
国防妨害一色の、メディアが全力で守る野党は、北と韓国政府から資金投入の朝鮮総連、殺人の革マル等反社勢との連携、大炎上中のcolabo等は一切報じぬ裏で、
中朝は核の標準を日本に向け、侵略虐殺を拡げる現在、日本の尖閣に侵犯を激化する中、改憲せず攻撃力を持たずの現防衛力では、
多くの日本人を銃殺した韓国の竹島不法占拠、北の日本人拉致、中国の尖閣侵犯にも、9条により日本は国を守る為の手出しが何一つ出来ない事が示しています。
中韓の間接侵略は、野党が法制化を目指す外国人参政権や日本人のみ弾圧対象ヘイトスピーチ法、維新道州制等、多様性と言う"中韓の声反映"に進んでおり、
野党メディアが09年再現へ世論誘導をかける今、中韓浸透工作は最終段階である事、
日本でウクライナの悲劇を生まぬ為、一人でも多くの方に目覚めて頂きたいと切に思い貼らせて頂きます。
https://pachitou.com/2021/10/29
長文、大変申し訳ありません。
日本存亡に関わる台湾有事危機が高まる中、
敵国が望む改憲阻止の為、中韓と連携し野党メディアが倒閣へ扇動をかける状況にどうか気付いて頂きたいです(09年は扇動が成功)
国防妨害一色の、メディアが全力で守る野党は、北と韓国政府から資金投入の朝鮮総連、殺人の革マル等反社勢との連携、大炎上中のcolabo等は一切報じぬ裏で、
中朝は核の標準を日本に向け、侵略虐殺を拡げる現在、日本の尖閣に侵犯を激化する中、改憲せず攻撃力を持たずの現防衛力では、
多くの日本人を銃殺した韓国の竹島不法占拠、北の日本人拉致、中国の尖閣侵犯にも、9条により日本は国を守る為の手出しが何一つ出来ない事が示しています。
中韓の間接侵略は、野党が法制化を目指す外国人参政権や日本人のみ弾圧対象ヘイトスピーチ法、維新道州制等、多様性と言う"中韓の声反映"に進んでおり、
野党メディアが09年再現へ世論誘導をかける今、中韓浸透工作は最終段階である事、
日本でウクライナの悲劇を生まぬ為、一人でも多くの方に目覚めて頂きたいと切に思い貼らせて頂きます。
https://pachitou.com/2021/10/29
長文、大変申し訳ありません。