14日19時29分=2023年=
痛快なインド映画の王道「RRR」
【評】★5つが最高
★★★★
↓予告
昨年公開された映画の中で、世界中で大ヒットしたアクション映画といえば、「トップガン マーヴェリック」と、これから紹介するインド映画「RRR」の2本が特筆される。アクションだけではなく、映画のスピード感や胸が熱くなる展開とおもしろさは甲乙つけがたい。高田世界館で上映中。土日曜は混み合うそうだ。総製作費97億円。約3時間の長尺映画だが、見どころ満載でぜんぜん退屈しない。

「バーフバリ」シリーズのS・S・ラージャマウリ監督が、英国植民地時代の激動のインドを舞台に、2人の男の友情と使命がぶつかり合う様を豪快に描いた。世界に植民地を広げ、繁栄と横暴を極めたイギリスに対し、祖国と同胞を守るために命をかけて闘うという構造。鬼退治のような映画である。イギリス人が見たら腰を抜かすだろうね。


主役は、英国軍にさらわれた幼い少女を救うため立ち上がったビームと、大義のため英国政府の警察となったラーマの2人の男。それぞれに熱い思いを胸に秘めた2人は敵対する立場にあったが、互いの素性を知らずに、運命に導かれるように出会い、無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに、2人は友情か使命かの選択を迫られ、対決することになる。
タイトルの「RRR」(読み:アール・アール・アール)は、「Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」の頭文字に由来する。
イギリス人の豪邸でパーティーをする場面があり、お酒を飲みながら、白人男女が社交ダンスで優雅に踊っている。そこにビームが招待され、リズムとスピード感のあるキレキレなダンス「ナートゥ」を踊って、白人女性を虜にする場面が痛快。突然、歌と踊りが出てくるのがインド映画だが、本作ではとても自然に音楽や踊りを使っている。
ラストのイギリス軍と、地元住民との戦いでは、檻から猛獣を大量に放ち混乱させる場面がすごい。CGと分かっていてもすごい迫力だ。
インドは中国に次いで人口が多い。いずれも10億人を越えているが、国際連合は「2027年に逆転する」という予測を出している。インドは人口が多い上、高齢化率がわずか6.8%と低い国。つまり、若い人が多く、パワーとスピードにあふれる国なのだ。この映画を見ていると、国の若さが分かる。日本も「若大将シリーズ」のような若くて前向きな映画を作っていた時代があったのになぁ。
今日の
最低気温7.1度、最高気温14.2度。曇り。
↓校正の第一人者、大西寿男さん

○……昨日のNHKの「プロフェッショナル」で、フリーの校正者の大西寿男さん(60)が出ていた。谷川俊太郎の詩集、金原ひとみの著作、「陸王」などのヒット作などを手掛け、作家の絶大なる信頼を得ている人だ。
校正(校閲)は、単なる文字直し、間違い直しだけではなく、「ファクトチェック」といって、もう一歩内容に踏み込んだ提案、表現のチェックなどもする。「受け身の仕事」ながら、命をけずって仕事をする姿に打たれた。言葉の世界の深さについて改めて感心した番組だった。
驚いたのは校正料金の安さ。わずか「1文字0.5円」だという。精魂込めて校正した本にも、名前がのらない「縁の下の力なし」。もう少し、校正者に光を当ててほしい。
★★★★
↓予告
昨年公開された映画の中で、世界中で大ヒットしたアクション映画といえば、「トップガン マーヴェリック」と、これから紹介するインド映画「RRR」の2本が特筆される。アクションだけではなく、映画のスピード感や胸が熱くなる展開とおもしろさは甲乙つけがたい。高田世界館で上映中。土日曜は混み合うそうだ。総製作費97億円。約3時間の長尺映画だが、見どころ満載でぜんぜん退屈しない。

「バーフバリ」シリーズのS・S・ラージャマウリ監督が、英国植民地時代の激動のインドを舞台に、2人の男の友情と使命がぶつかり合う様を豪快に描いた。世界に植民地を広げ、繁栄と横暴を極めたイギリスに対し、祖国と同胞を守るために命をかけて闘うという構造。鬼退治のような映画である。イギリス人が見たら腰を抜かすだろうね。


主役は、英国軍にさらわれた幼い少女を救うため立ち上がったビームと、大義のため英国政府の警察となったラーマの2人の男。それぞれに熱い思いを胸に秘めた2人は敵対する立場にあったが、互いの素性を知らずに、運命に導かれるように出会い、無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに、2人は友情か使命かの選択を迫られ、対決することになる。
タイトルの「RRR」(読み:アール・アール・アール)は、「Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」の頭文字に由来する。
イギリス人の豪邸でパーティーをする場面があり、お酒を飲みながら、白人男女が社交ダンスで優雅に踊っている。そこにビームが招待され、リズムとスピード感のあるキレキレなダンス「ナートゥ」を踊って、白人女性を虜にする場面が痛快。突然、歌と踊りが出てくるのがインド映画だが、本作ではとても自然に音楽や踊りを使っている。
ラストのイギリス軍と、地元住民との戦いでは、檻から猛獣を大量に放ち混乱させる場面がすごい。CGと分かっていてもすごい迫力だ。
インドは中国に次いで人口が多い。いずれも10億人を越えているが、国際連合は「2027年に逆転する」という予測を出している。インドは人口が多い上、高齢化率がわずか6.8%と低い国。つまり、若い人が多く、パワーとスピードにあふれる国なのだ。この映画を見ていると、国の若さが分かる。日本も「若大将シリーズ」のような若くて前向きな映画を作っていた時代があったのになぁ。
今日の足跡
最低気温7.1度、最高気温14.2度。曇り。
↓校正の第一人者、大西寿男さん

○……昨日のNHKの「プロフェッショナル」で、フリーの校正者の大西寿男さん(60)が出ていた。谷川俊太郎の詩集、金原ひとみの著作、「陸王」などのヒット作などを手掛け、作家の絶大なる信頼を得ている人だ。
校正(校閲)は、単なる文字直し、間違い直しだけではなく、「ファクトチェック」といって、もう一歩内容に踏み込んだ提案、表現のチェックなどもする。「受け身の仕事」ながら、命をけずって仕事をする姿に打たれた。言葉の世界の深さについて改めて感心した番組だった。
驚いたのは校正料金の安さ。わずか「1文字0.5円」だという。精魂込めて校正した本にも、名前がのらない「縁の下の力なし」。もう少し、校正者に光を当ててほしい。
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