21日22時18分=2023年=
70年代のアメリカの青春描く「リコリス・ピザ」
【評】★5つが最高、☆は半分
★★★☆
↓予告

◇ノスタルジー満載の映画
時代は1970年代。場所はハリウッド近郊、サンフェルナンド・バレー。そして、主役の高校生の男の子、ゲイリー・ヴァレンタイン(クーパー・ホフマン)は子役の俳優として活躍していた。一方、10歳年上のアラナ・ケイン(アラナ・ハイム)は、社会に出て働いているが、将来が見えぬまま過ごしていたという設定。ゲイリーは、高校の写真撮影のためにやってきたアラナに一目惚れする。いわゆる「ボーイ・ミーツ・ガール(Boy Meets Girl)」映画である。

ポール・トーマス・アンダーソン(通称PTA)監督の快作。自分の青春時代と比較しながら、あの時代に戻れるようなノスタルジー満載の映画だった。
第94回アカデミー賞では、作品賞・監督賞・脚本賞にノミネート。第79回ゴールデングローブ賞でも、最優秀主演男優賞・女優賞含む4部門にノミネートされていた。さて、賞レースはどの映画が獲得するだろうか。
◇「リコリス・ピザ」って何のピザ?
タイトルの「リコリス・ピザ」って、なにかのピザだと思っていたが、LPレコードを意味するスラングだという。また、70年代にサンフェルナンド・バレーに実在したレコードショップの名前でもあるという。


主演のアラナ・ハイムは、美人じゃない(スタイルはいい)し、歯の矯正もしていないし、しみもそばかすもそのまま。だが、見ているとどんどん惹かれていく。魅力的な女性だと思う。ゲイリーも美男子じゃなく、やや太め。だが、この2人がリアルでいいんだよね。
出会ったときには相手にされなかったゲイリーだが、時間を経るうちに、徐々にアラナとの距離を詰めていく様子がとてもいい。だが、性的な関係にまではぜんぜん行かないのがもどかしい(70年代のアメリカは意外と保守的だったかも)。
ウォーターベッドに寝転んで小指が触れ合うところや、食事をしながらテーブルの下で膝を突き合わせる場面が古めかしいけどすごくいい。
それにしても、ゲイリーが15歳でウォーターベッドやピンボールのビジネスを始め、たばこを吸い、車を運転するというのは、アメリカならではだろう。
◇日米で同時多発?「おっぱい見せて」
一方、15歳は性的にまだ幼い。アラナに俳優にならないかとゲイリーは勧める。それで、「(俳優になったら)おっぱいを見せられるか?」と聞かれたアラナが「YES」と答えるとゲイリーが、「(自分にも見せてくれないものを)映画ならいいのか」とうろたえる。すると、アラナがゲイリーの家を突然訪ね、「おっぱい見たいの?」とワンピースを脱ぎ、見せてくれる。だが、「触ってもいい?」と手を伸ばしたゲイリーは、アラナから平手打ちをくらってしまう。ほろ苦い青春は誰にでもある。
↓「おっぱい見せて」の場面

1月11日のブログに書いた映画「さがす」にも、父親探しに協力することを条件に「おっぱい見せて」と言うクラスメイトの男の子がでてくることを書いた。おっぱいは見せてくれるが、触ろうとするとはねのけられる場面がある。日本で2022年に公開された映画で、こんなことが同時にあるのは面白い(検索してみたが、このことについて書いている人はいなかった。もしかしたら大発見?)。
【関連記事】
◇誰もが展開を予想できない映画「さがす」(2023年1月11日)
http://8446.blog79.fc2.com/blog-entry-5595.html
70年代のアメリカの若いカップルの日常をそのまま見ているようで、とても楽しい映画だった。Amazonプライムで509円でレンタル。映画館で見たかった一本。
今日の
最低気温-0.1度、最高気温4.5度。曇り、夜になって小雨。
○……今日は、新潟市のジャズイベント、新潟ジャズストリートに行ってきた。2000円で全25会場フリーパス(1ドリンク付き)。夜の運転は苦手なので、高速バスで往復したが、会場探しにアップルウオッチのナビを使いすぎたため、バッテリー切れ。帰りの高速バスで、Suicaが使えないトラブルが発生した。現金で支払ったが、どこに紙幣を入れ、両替はどうするかなど、すっかり忘れて戸惑ってしまった。
今の子供たちが公衆電話でテレホンカードの使い方が分からなかったり、ダイヤル式の電話のかけかたが分からないのと同じだな。
★★★☆
↓予告

◇ノスタルジー満載の映画
時代は1970年代。場所はハリウッド近郊、サンフェルナンド・バレー。そして、主役の高校生の男の子、ゲイリー・ヴァレンタイン(クーパー・ホフマン)は子役の俳優として活躍していた。一方、10歳年上のアラナ・ケイン(アラナ・ハイム)は、社会に出て働いているが、将来が見えぬまま過ごしていたという設定。ゲイリーは、高校の写真撮影のためにやってきたアラナに一目惚れする。いわゆる「ボーイ・ミーツ・ガール(Boy Meets Girl)」映画である。

ポール・トーマス・アンダーソン(通称PTA)監督の快作。自分の青春時代と比較しながら、あの時代に戻れるようなノスタルジー満載の映画だった。
第94回アカデミー賞では、作品賞・監督賞・脚本賞にノミネート。第79回ゴールデングローブ賞でも、最優秀主演男優賞・女優賞含む4部門にノミネートされていた。さて、賞レースはどの映画が獲得するだろうか。
◇「リコリス・ピザ」って何のピザ?
タイトルの「リコリス・ピザ」って、なにかのピザだと思っていたが、LPレコードを意味するスラングだという。また、70年代にサンフェルナンド・バレーに実在したレコードショップの名前でもあるという。


主演のアラナ・ハイムは、美人じゃない(スタイルはいい)し、歯の矯正もしていないし、しみもそばかすもそのまま。だが、見ているとどんどん惹かれていく。魅力的な女性だと思う。ゲイリーも美男子じゃなく、やや太め。だが、この2人がリアルでいいんだよね。
出会ったときには相手にされなかったゲイリーだが、時間を経るうちに、徐々にアラナとの距離を詰めていく様子がとてもいい。だが、性的な関係にまではぜんぜん行かないのがもどかしい(70年代のアメリカは意外と保守的だったかも)。
ウォーターベッドに寝転んで小指が触れ合うところや、食事をしながらテーブルの下で膝を突き合わせる場面が古めかしいけどすごくいい。
それにしても、ゲイリーが15歳でウォーターベッドやピンボールのビジネスを始め、たばこを吸い、車を運転するというのは、アメリカならではだろう。
◇日米で同時多発?「おっぱい見せて」
一方、15歳は性的にまだ幼い。アラナに俳優にならないかとゲイリーは勧める。それで、「(俳優になったら)おっぱいを見せられるか?」と聞かれたアラナが「YES」と答えるとゲイリーが、「(自分にも見せてくれないものを)映画ならいいのか」とうろたえる。すると、アラナがゲイリーの家を突然訪ね、「おっぱい見たいの?」とワンピースを脱ぎ、見せてくれる。だが、「触ってもいい?」と手を伸ばしたゲイリーは、アラナから平手打ちをくらってしまう。ほろ苦い青春は誰にでもある。
↓「おっぱい見せて」の場面

1月11日のブログに書いた映画「さがす」にも、父親探しに協力することを条件に「おっぱい見せて」と言うクラスメイトの男の子がでてくることを書いた。おっぱいは見せてくれるが、触ろうとするとはねのけられる場面がある。日本で2022年に公開された映画で、こんなことが同時にあるのは面白い(検索してみたが、このことについて書いている人はいなかった。もしかしたら大発見?)。
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◇誰もが展開を予想できない映画「さがす」(2023年1月11日)
http://8446.blog79.fc2.com/blog-entry-5595.html
70年代のアメリカの若いカップルの日常をそのまま見ているようで、とても楽しい映画だった。Amazonプライムで509円でレンタル。映画館で見たかった一本。
今日の足跡
最低気温-0.1度、最高気温4.5度。曇り、夜になって小雨。
○……今日は、新潟市のジャズイベント、新潟ジャズストリートに行ってきた。2000円で全25会場フリーパス(1ドリンク付き)。夜の運転は苦手なので、高速バスで往復したが、会場探しにアップルウオッチのナビを使いすぎたため、バッテリー切れ。帰りの高速バスで、Suicaが使えないトラブルが発生した。現金で支払ったが、どこに紙幣を入れ、両替はどうするかなど、すっかり忘れて戸惑ってしまった。
今の子供たちが公衆電話でテレホンカードの使い方が分からなかったり、ダイヤル式の電話のかけかたが分からないのと同じだな。
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