日本アカデミー賞主演女優賞の映画「ケイコ 目を澄ませて」

【評】★５つが最高、☆は半分
★★★☆



三宅唱監督が、耳が聞こえない女性ボクサーの実話をもとに描いた人間ドラマ。女性ボクサーの映画といえば、クリント・イーストウッド監督の「ミリオンダラー・ベイビー」や、安藤サクラ主演の「百円の恋」と比較してしまうが、そのレベルには到底及ばない。ただし、日本アカデミー賞の主演女優賞を受賞した岸井ゆきのの演技は素晴らしかった。今日から高田世界館で上映が始まった。



主演は生まれつきの聴覚障害で両耳とも聞こえず、話すこともできないケイコ（岸井ゆきの）は、下町の小さなボクシングジムで鍛錬を重ね、ついにプロボクサーとしてリングに立つ。嘘がつけず愛想笑いも苦手な彼女には悩みが尽きず、言葉にできない思いが心の中に溜まっていく。ジムの会長宛てに休会を願う手紙を綴るも、出すことができない。そんなある日、ジムの会長（三浦友和）は深刻な病を抱えており、ジムを閉じることを決意するを知る。

↓予告編


岸井ゆきのはボクシング技術、フットワーク、せりふなしで目や所作で心情を伝える演技など、とてもすばらしく、主演女優賞にふさわしい。

三浦友和の演技も、岸井ゆきのに負けず素晴らしかった。

耳が聞こえないというハンディを克服してチャンピオンになったという話ではない。これを素晴らしいと見るか、つまらないとみるかは見た人の判断。

音楽を使わず、ミットを打つ音、パンチングボールの音、携帯の着信音、電車の音、ペンで文字を書く音などの使い方が、音が聞こえないケイコを際立たせた。

ケイコが負けた相手も、ケイコ同じような「痛み」を抱えた境遇だったという終わり方はいいと思うが、盛り上がりに欠けた。ベタなアメリカンドリームである必要はないけれど。

◇公式サイト
https://happinet-phantom.com/keiko-movie/

今日の足跡（そくせき）

最低気温4.5度、最高気温6.4度。雨。

○……14日のホワイトデーに、今年はユーモアたっぷりのスイーツをお返しに用意した。

クール便なので送料は高くついたが、とても喜んでもらえた。

↓たこ焼きシュークリーム


↓コロッケそっくりなチーズケーキ



↓ちょこっと餃子


↓海苔巻き