13日22時48分=2023年=
牧野富太郎展
松任谷由実コンサートの翌日、新潟市の新津美術館で7月1日から始まったばかりの「ユトリロ展」と、歩いて1分の所にある県立植物園の「牧野富太郎展」を見てきた。4日連続で美術展の話題を書いてもつまらないので、今日は「牧野富太郎展」について書く。
↓県立植物園の池に咲く睡蓮

県立植物園の「牧野富太郎展」は、見に行った7月9日が最終日。ネットで調べたら、植物園ではマイナンバーカードを提示すると、入園料600円が300円になることが分かったので、持っていった。そして、植物園のチケット半券を持って「ユトリロ展」に行くと、入館料1200円が2割引の960円になる。つまり、先に「牧野富太郎展」を見に行った方が、540円安くなる計算だ。
↓石版印刷で印刷した植物辞典のヤマザクラの図

↓牧野植物図鑑初版

朝ドラはいよいよ牧野富太郎が、1年間無給で働いて取得した石版印刷の技術を使って、初の植物辞典を作る局面に差し掛かる。長屋の壁をぶち抜いて、1000円で買った石版印刷機を据え付ける準備を始めるところで今日は終わった。石版印刷機はオフセット印刷のルーツで、版を彫ったりすることなしに、石灰岩の石版に絵や文字を書くだけで印刷できる。
牧野富太郎は文も絵も書く二刀流。さらに印刷までやる究極の自費出版である。
↓牧野博士の業績コーナー

↓展覧会の会場

ドラマが繰り広げられている1900年(明治33年)前後の1000円は、どれほどの価値があったのだろう。「値段の風俗史」によると、明治35年の白米10kgは1円19銭。現在は普通の銘柄で10kg3000円ほど。つまり、物価は2500倍ほどになっている。ドラマ上でのことだが、1台2500万円の印刷機を個人で買ったわけである。
さて、牧野富太郎展は今回で3回目。8月には高知の生家や植物園に行く予定なので、4回目となる予定だ。
◇長岡市立科学博物館 企画展「牧野富太郎博士が見た新潟の植物」(2023年6月11日)
http://8446.blog79.fc2.com/blog-entry-5748.html
◇東京都練馬区 朝ドラの主人公、牧野富太郎の記念庭園へ(2023年4月18日)
http://8446.blog79.fc2.com/blog-entry-5693.html
展覧会では「牧野博士と新潟県」というコーナーが注目。牧野博士は、少なくとも新潟県に5度訪れたことがわかっている。新潟県の人からの標本の同定依頼も多く、博士が鑑定した標本が県内にも残されているという。
展示資料によると、博士が訪れたのは、1926年(大正15年)7月8日~17日に妙高市赤倉、池の平、関温泉。
翌27年(昭和2年)10月25日には、新潟市中央区へ。
1928年(昭和3年)8月26~31日には、新潟市秋葉区、新発田市、村上市瀬波、村上市勝木、桑川、新潟市中央区、弥彦村、燕市を訪れた。
1933年(昭和8年)7月23日~8月1日には、弥彦村と佐渡市へ。
1944年(昭和19年)6月27~30日は加茂市を訪れた。
博士が新潟県の植物を基に命名した植物は、妙高市赤倉で採取した「アカクラエビネ」、妙高市関山で採取した「ヤマサギソウ」、糸魚川市梶山で採取した「ミツバノバイカオウレン」など、15種類が確認されている。「雪椿」や「セナミスミレ」の和名の命名に関わったエピソードも残されている。
↓バイカオウレン(花は咲いていない)

バイカオウレンというとドラマの第1話に出てくる白い可憐な花で、母親が一番好きな花だった。生家の裏山で咲いていた花で、富太郎が植物との関わりが始まる印象的なシーン。晩年は見舞いに持ってきたバイカオウレンに顔をこすりつけて喜び、故郷の高知を懐かしんだという。
名前が似ているので、糸魚川市で採取された「ミツバノバイカオウレン」が気になる。本県にも似た品種があるのだろうか。
植物辞典を見ると、「ミツバノオウレン」というのがあり、同じきんぽうげ科である。開花期は12月から2月頃だという。積雪期なので、上越地域では見られないと思うが、現地で一度見てみたい植物である。
↓牧野博士が発見した植物には印(マキノプランツ)の印が付いている

↓トガクシソウ

↓博士の書斎(再現)

↓博士が使った採取道具「根ほり」

↓博士の色紙

今日の
最低気温21.9度、最高気温26.8度。曇り。夜になって雨。
↓午後8時ごろの高田駅

○……今日は飲み会のため、行き帰りは電車となった。帰りに高田駅から乗ろうと思ったのに、上り電車の運行の目処が立たないという。
富山県などの北陸地方を線状降水帯が襲い、がけ崩れが起き、死者も出たが、上越地方で大雨になったとは聞いていない。土砂崩れが起きたのだろうか。
しばらく駅で待っていたが、状況は変わらず、タクシーで帰ってきた。これから北陸地方は湿った空気が流れ込みやすく、警報級の大雨になる可能性があるという。
今夜から明日にかけて、県内では雨が激しく降る時間帯もありそうだ。
↓県立植物園の池に咲く睡蓮

県立植物園の「牧野富太郎展」は、見に行った7月9日が最終日。ネットで調べたら、植物園ではマイナンバーカードを提示すると、入園料600円が300円になることが分かったので、持っていった。そして、植物園のチケット半券を持って「ユトリロ展」に行くと、入館料1200円が2割引の960円になる。つまり、先に「牧野富太郎展」を見に行った方が、540円安くなる計算だ。
↓石版印刷で印刷した植物辞典のヤマザクラの図

↓牧野植物図鑑初版

朝ドラはいよいよ牧野富太郎が、1年間無給で働いて取得した石版印刷の技術を使って、初の植物辞典を作る局面に差し掛かる。長屋の壁をぶち抜いて、1000円で買った石版印刷機を据え付ける準備を始めるところで今日は終わった。石版印刷機はオフセット印刷のルーツで、版を彫ったりすることなしに、石灰岩の石版に絵や文字を書くだけで印刷できる。
牧野富太郎は文も絵も書く二刀流。さらに印刷までやる究極の自費出版である。
↓牧野博士の業績コーナー

↓展覧会の会場

ドラマが繰り広げられている1900年(明治33年)前後の1000円は、どれほどの価値があったのだろう。「値段の風俗史」によると、明治35年の白米10kgは1円19銭。現在は普通の銘柄で10kg3000円ほど。つまり、物価は2500倍ほどになっている。ドラマ上でのことだが、1台2500万円の印刷機を個人で買ったわけである。
さて、牧野富太郎展は今回で3回目。8月には高知の生家や植物園に行く予定なので、4回目となる予定だ。
◇長岡市立科学博物館 企画展「牧野富太郎博士が見た新潟の植物」(2023年6月11日)
http://8446.blog79.fc2.com/blog-entry-5748.html
◇東京都練馬区 朝ドラの主人公、牧野富太郎の記念庭園へ(2023年4月18日)
http://8446.blog79.fc2.com/blog-entry-5693.html
展覧会では「牧野博士と新潟県」というコーナーが注目。牧野博士は、少なくとも新潟県に5度訪れたことがわかっている。新潟県の人からの標本の同定依頼も多く、博士が鑑定した標本が県内にも残されているという。
展示資料によると、博士が訪れたのは、1926年(大正15年)7月8日~17日に妙高市赤倉、池の平、関温泉。
翌27年(昭和2年)10月25日には、新潟市中央区へ。
1928年(昭和3年)8月26~31日には、新潟市秋葉区、新発田市、村上市瀬波、村上市勝木、桑川、新潟市中央区、弥彦村、燕市を訪れた。
1933年(昭和8年)7月23日~8月1日には、弥彦村と佐渡市へ。
1944年(昭和19年)6月27~30日は加茂市を訪れた。
博士が新潟県の植物を基に命名した植物は、妙高市赤倉で採取した「アカクラエビネ」、妙高市関山で採取した「ヤマサギソウ」、糸魚川市梶山で採取した「ミツバノバイカオウレン」など、15種類が確認されている。「雪椿」や「セナミスミレ」の和名の命名に関わったエピソードも残されている。
↓バイカオウレン(花は咲いていない)

バイカオウレンというとドラマの第1話に出てくる白い可憐な花で、母親が一番好きな花だった。生家の裏山で咲いていた花で、富太郎が植物との関わりが始まる印象的なシーン。晩年は見舞いに持ってきたバイカオウレンに顔をこすりつけて喜び、故郷の高知を懐かしんだという。
名前が似ているので、糸魚川市で採取された「ミツバノバイカオウレン」が気になる。本県にも似た品種があるのだろうか。
植物辞典を見ると、「ミツバノオウレン」というのがあり、同じきんぽうげ科である。開花期は12月から2月頃だという。積雪期なので、上越地域では見られないと思うが、現地で一度見てみたい植物である。
↓牧野博士が発見した植物には印(マキノプランツ)の印が付いている

↓トガクシソウ

↓博士の書斎(再現)

↓博士が使った採取道具「根ほり」

↓博士の色紙

今日の足跡
最低気温21.9度、最高気温26.8度。曇り。夜になって雨。
↓午後8時ごろの高田駅

○……今日は飲み会のため、行き帰りは電車となった。帰りに高田駅から乗ろうと思ったのに、上り電車の運行の目処が立たないという。
富山県などの北陸地方を線状降水帯が襲い、がけ崩れが起き、死者も出たが、上越地方で大雨になったとは聞いていない。土砂崩れが起きたのだろうか。
しばらく駅で待っていたが、状況は変わらず、タクシーで帰ってきた。これから北陸地方は湿った空気が流れ込みやすく、警報級の大雨になる可能性があるという。
今夜から明日にかけて、県内では雨が激しく降る時間帯もありそうだ。
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Comment
バイカオウレンの花期は4-6月。ミツバオウレンの花期は6-8月。
ミツバノバイカオウレンの花期は5-8月。
なのでミツバオウレンとミツバノバイカオウレンならまだ見る事が出来るかも知れませんね。
ミツバノバイカオウレンは別名コシジオウレン(越路黄蓮)とも呼ばれ新潟県だと谷川岳や
巻機山あたりが有名らしいです。
ミツバノバイカオウレンの花期は5-8月。
なのでミツバオウレンとミツバノバイカオウレンならまだ見る事が出来るかも知れませんね。
ミツバノバイカオウレンは別名コシジオウレン(越路黄蓮)とも呼ばれ新潟県だと谷川岳や
巻機山あたりが有名らしいです。
コメントありがとうございました。同じオウレンでも、花期が違うんですね。
くわしく教えていただきありがとうございました。
やっぱり、高知でバイカオウレンを見たいものです。
山歩きをすれば、見るチャンスがありそうですね。
くわしく教えていただきありがとうございました。
やっぱり、高知でバイカオウレンを見たいものです。
山歩きをすれば、見るチャンスがありそうですね。