23日20時54分=2023年=
「四国・山陽の旅」⑧ ~道後温泉・松山城~
四国・山陽の旅も3日目に突入(8月14日)。この日は午前6時30分にホテルを出発し、夏目漱石の小説「坊っちゃん」や、宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」の舞台となった「道後温泉」を目指した。
足を傷つけてしまった白鷺がお湯で怪我を治す様子から人の世に広まったという伝説がある「道後温泉」は、3000年もの長い歴史を誇る。『古事記』や『日本書紀』には、「伊予の湯(道後温泉)」、「有馬の湯(有馬温泉)」、「牟婁(むろ)の湯(白浜温泉)」についての話が書かれており、「日本三古湯」として有名だ。
1895(明治28)年、松山市の旧制松山中学に英語教師として赴任した夏目漱石。当時はまだ新築で木の香り漂う道後温泉本館に、友人の正岡子規や高浜虚子と連れ立って来ていたという。漱石は毎日のようにここに通い、「坊っちゃん」の中では“住田の温泉”として登場させている。
「おれはここへ来てから、毎日住田の温泉へ行くことに極(き)めている。ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが温泉だけは立派なものだ」「温泉は三階の新築で上等は浴衣をかして、流しをつけて八銭で済む。その上に女が天目へ茶を載せて出す。おれはいつでも上等へ這入った。(中略)湯壺は花崗石(みかげいし)を畳み上げて、十五畳敷位の広さに仕切ってある。大抵は十三四人漬ってるがたまには誰も居ないことがある。深さは立って乳の辺まであるから、運動のために、湯の中を泳ぐのは中々愉快だ。おれは人の居ないのを見済しては十五畳の湯壺を泳ぎ巡って喜んでいた」(「坊っちゃん」より)」
↓工事中の道後温泉本館

↓別館の湯「飛鳥乃湯泉」

国の重要文化財で「十五畳の湯壺」がある道後温泉本館に入りたかったのだが、現在工事中で、裏側は派手派手なカバーが掛けられている。正面に回ると、昔ながらの部分がかなり見えている。中には漱石ゆかりの部屋である「坊ちゃんの間」が見学できるので、早めに出てきたのだが、残念ながら予約制になっていた。7時に受け付けて、入れるのは11時だという。残念ながら諦めて、別館の湯「飛鳥乃湯泉」に入ってきた。
泉質はアルカリ性単純泉で、臭いやくせがなく、柔らかい湯である。源泉をかけながしにして使用しているそうだ。開放的な大浴場と、本館にはない露天風呂がある。
浴室には伊予の高峰・霊峰石鎚山を描いたタイル絵があった。
◇道後温泉本館
・所在地:愛媛県松山市道後湯之町5-6
・営業時間:6:00〜23:00
・料金:大人420円
◇飛鳥乃湯泉
・所在地:愛媛県松山市道後湯之町19-22
・営業時間:6:00~23:00
・料金:大人610円
さっぱりしたところで、平山城である松山城を目指した。ホテルから見た松山城はとても小さく、おもちゃのように見えたので、あまり期待はしていなかった。
だが、現存12天守のうちの一つ。備中松山城(岡山県高梁市)に対する場合は、「伊予松山城」と呼び分ける。城跡の主要部分が公園として整備され、大天守を含む21棟の現存建造物が国の重要文化財に、城郭遺構が国の史跡に指定されている。そのほか、連立式天守群の小天守以下5棟をはじめとする22棟(塀を含む)が木造で復元されている。日本100名城(81番)に選定。
松山市の中心部、勝山(城山)山頂に本丸、西南麓に二之丸と三之丸を構える。金色の亀が住んでいたという伝説から「金亀城」とも呼ばれる。
↓ロープウェイに乗車

↓ロープウェイで山の上へ

歩いても行けるが、この日は猛暑日でもあり、体力温存のためロープウェイかリフトを利用することにした。ロープウェイを降りてからも随分歩かなくてはいけない。
↓高さ17mの高石垣は見事

途中、石垣の素晴らしさに目を奪われた。高さ17mの高石垣は素晴らしかった。
↓松山城のマスコット「よしあきくん」

いよいよ天守である。天守は三重三階地下一階で、天守広場からの高さは約20m。加工された石が隙間なく積まれ(切込ハギ)、4.1mの高さがある。平山城なので眺望は良い。
↓松山城天守

↓松山城を築城した加藤嘉明

↓天守からの眺め

◇松山城
・営業時間:ロープウェイ8時30分~18時、リフト8時30分~17時、天守9時~17時30分
・駐車場:愛媛県松山市喜与町1丁目6-12(420円)
・天守観覧料金:大人520円
・ロープウェイ・リフト料金:往復520円4
今日の
最低気温26.9度、最高気温36.9度。晴れのち曇り。
○……道後温泉の土産に「坊っちゃん団子」を買ってきた。創業100年以上の老舗「白鷺堂」のものが有名だが、売っていなかった。別の菓子店のものを買った。
「坊っちゃん」の中に「二皿食べて七銭払った」と登場するつぼや菓子舗の「湯晒(ゆざらし)団子も欲しかったが、手に入らなかった。朝早いため開いている土産物店が少なかったこともあるのだろう。
↓伊予柑かき氷

○……松山城の売店で販売していたかき氷。名物の伊予柑のシロップをかけたもの。値段なんと900円。これまでに食べたかき氷で一番高い気がする。甘すぎず、さっぱり感があっておいしかった。熱中症予防にもなったと思う。
足を傷つけてしまった白鷺がお湯で怪我を治す様子から人の世に広まったという伝説がある「道後温泉」は、3000年もの長い歴史を誇る。『古事記』や『日本書紀』には、「伊予の湯(道後温泉)」、「有馬の湯(有馬温泉)」、「牟婁(むろ)の湯(白浜温泉)」についての話が書かれており、「日本三古湯」として有名だ。
1895(明治28)年、松山市の旧制松山中学に英語教師として赴任した夏目漱石。当時はまだ新築で木の香り漂う道後温泉本館に、友人の正岡子規や高浜虚子と連れ立って来ていたという。漱石は毎日のようにここに通い、「坊っちゃん」の中では“住田の温泉”として登場させている。
「おれはここへ来てから、毎日住田の温泉へ行くことに極(き)めている。ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが温泉だけは立派なものだ」「温泉は三階の新築で上等は浴衣をかして、流しをつけて八銭で済む。その上に女が天目へ茶を載せて出す。おれはいつでも上等へ這入った。(中略)湯壺は花崗石(みかげいし)を畳み上げて、十五畳敷位の広さに仕切ってある。大抵は十三四人漬ってるがたまには誰も居ないことがある。深さは立って乳の辺まであるから、運動のために、湯の中を泳ぐのは中々愉快だ。おれは人の居ないのを見済しては十五畳の湯壺を泳ぎ巡って喜んでいた」(「坊っちゃん」より)」
↓工事中の道後温泉本館

↓別館の湯「飛鳥乃湯泉」

国の重要文化財で「十五畳の湯壺」がある道後温泉本館に入りたかったのだが、現在工事中で、裏側は派手派手なカバーが掛けられている。正面に回ると、昔ながらの部分がかなり見えている。中には漱石ゆかりの部屋である「坊ちゃんの間」が見学できるので、早めに出てきたのだが、残念ながら予約制になっていた。7時に受け付けて、入れるのは11時だという。残念ながら諦めて、別館の湯「飛鳥乃湯泉」に入ってきた。
泉質はアルカリ性単純泉で、臭いやくせがなく、柔らかい湯である。源泉をかけながしにして使用しているそうだ。開放的な大浴場と、本館にはない露天風呂がある。
浴室には伊予の高峰・霊峰石鎚山を描いたタイル絵があった。
◇道後温泉本館
・所在地:愛媛県松山市道後湯之町5-6
・営業時間:6:00〜23:00
・料金:大人420円
◇飛鳥乃湯泉
・所在地:愛媛県松山市道後湯之町19-22
・営業時間:6:00~23:00
・料金:大人610円
さっぱりしたところで、平山城である松山城を目指した。ホテルから見た松山城はとても小さく、おもちゃのように見えたので、あまり期待はしていなかった。
だが、現存12天守のうちの一つ。備中松山城(岡山県高梁市)に対する場合は、「伊予松山城」と呼び分ける。城跡の主要部分が公園として整備され、大天守を含む21棟の現存建造物が国の重要文化財に、城郭遺構が国の史跡に指定されている。そのほか、連立式天守群の小天守以下5棟をはじめとする22棟(塀を含む)が木造で復元されている。日本100名城(81番)に選定。
松山市の中心部、勝山(城山)山頂に本丸、西南麓に二之丸と三之丸を構える。金色の亀が住んでいたという伝説から「金亀城」とも呼ばれる。
↓ロープウェイに乗車

↓ロープウェイで山の上へ

歩いても行けるが、この日は猛暑日でもあり、体力温存のためロープウェイかリフトを利用することにした。ロープウェイを降りてからも随分歩かなくてはいけない。
↓高さ17mの高石垣は見事

途中、石垣の素晴らしさに目を奪われた。高さ17mの高石垣は素晴らしかった。
↓松山城のマスコット「よしあきくん」

いよいよ天守である。天守は三重三階地下一階で、天守広場からの高さは約20m。加工された石が隙間なく積まれ(切込ハギ)、4.1mの高さがある。平山城なので眺望は良い。
↓松山城天守

↓松山城を築城した加藤嘉明

↓天守からの眺め

◇松山城
・営業時間:ロープウェイ8時30分~18時、リフト8時30分~17時、天守9時~17時30分
・駐車場:愛媛県松山市喜与町1丁目6-12(420円)
・天守観覧料金:大人520円
・ロープウェイ・リフト料金:往復520円4
今日の足跡
最低気温26.9度、最高気温36.9度。晴れのち曇り。
○……道後温泉の土産に「坊っちゃん団子」を買ってきた。創業100年以上の老舗「白鷺堂」のものが有名だが、売っていなかった。別の菓子店のものを買った。
「坊っちゃん」の中に「二皿食べて七銭払った」と登場するつぼや菓子舗の「湯晒(ゆざらし)団子も欲しかったが、手に入らなかった。朝早いため開いている土産物店が少なかったこともあるのだろう。
↓伊予柑かき氷

○……松山城の売店で販売していたかき氷。名物の伊予柑のシロップをかけたもの。値段なんと900円。これまでに食べたかき氷で一番高い気がする。甘すぎず、さっぱり感があっておいしかった。熱中症予防にもなったと思う。
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